独自の製法
中華セイロの全工程は30工程近くあります。
株式会社マルヤ製作所では東濃桧、木曽桧を使い、板を曲げるところから自社で製作しています。
昔からの製作技術と知識を活かし、独自の製造装置で成形することで、隙間が無く、安定した品質を保つことができます。
材料へのこだわり
株式会社マルヤ製作所のある岐阜県付知町周辺は、長野県の木曽地方と並んで江戸時代から、木曽五木といわれる「ヒノキ・サワラ・ネズコ・アスヒ・コウヤマキ」等の建築材を中心とした良質の材木を産出しています。
特に厳しい森林管理のもと育った付知のヒノキは、フシが無い「やくもん(ヤクモノ)」といわれる良質の材木が多く、高級建材として大変人気があります。
弊社がせいろに用いる材料は、そんなヒノキの丸太から柱を切り出した後の「側板」を利用します。
建材としてのヒノキ同様、側板にはフシがなく、せいろなどの曲げ物には最適の材料となります。
また、側板は柱にならない部分の再利用です。材料を無駄にせず最後まで使い切るといった、エコロジーの考え方も、技術と同様に伝えられてきました。
弊社は、天然資源を大切にし、自然に感謝しながらしながら、より良い製品づくりを心掛けています。
地元へのこだわり
付知町周辺には、古くから木地師の里として木にまつわる仕事をする人が多く、技術や知恵が代々受け継がれてきています。
また、木曽や東濃の優良な材料が潤沢に手に入るというのも、地元ならではの魅力です。
そんな地元の良質な材料の特長を生かし、地元の熟練した職人の手によって作られる弊社の製品は、ここ付知町でしかできないものとして、絶対の自信を持っています。
木曽駒印
弊社は、岐阜県付知町で業務用中華セイロを主とした曲げ物製品を製作しております。
昭和28年よりセイロ製造の技術をもとに妥協しないモノ作りを続けています。
自分で3代目になりますが、最近では海外の安価な製品に押されたり、高齢化の為に職人達がとても少なくなってきているのを感じています。
そして数年前にふと目にした記事で、他国で作られた杉の中華セイロを国産であると間違えて表記されているのを知りとても驚きました。
自分は職人ですので、製品を見れば国内で製造されたものであるのかそうでないのかはすぐに分かります。
でも、お客様にとっては表記された情報が全てであり、他に判断する術はないと思いました。
それらのことがきっかけで、買い手のお客様に対してだけでなく、売り手の方々にも本当に “日本で作られた製品” を、“日本の職人の仕事” を知って頂きたいと強く思い始めました。
他の製品との差別化を図るため、「木曽駒印」という商標を作りました。より一層、自社の製品に対して自信と責任を持てるモノづくりをしていきます。